沖縄戦記述歪曲に対する抗議と撤回を要求する決議
 去る3月30日文科省は、沖縄戦における集団死「集団自決」について教科書検定結果を公表しました。
 これによると「旧日本軍の命令、誘導、強制等の表現のおそれのある表現」だとして修正を指示しています。
 これまで教科書(会社)は「日本軍による自決命令や強制があった」と明確に記述されてきています。
 公表されて以来、沖縄県民は、沖縄戦の史実を根本から歪曲する意見内容と修正結果に激しい怒りが続出しています。
 さらに去る大戦で侵略され日本軍の残虐によって犠牲になった中国アジア諸国からも怒りや疑問が相次いできました。
 県内では、いち早く平和、教育団体が「沖縄から平和教育をすすめる会」を結成し「大江、岩波訴訟」を支援、歪曲を許さない運動を広げているところです。
 その最中に県民の意見も聞かず、突如公表された文科省は係争中の裁判を利用していること事態、検定基準を逸脱していることになります。明らかに教育の中立性を犯す政治的な意図が伺われます。「日本軍の関与」の削除を求めることで裁判に大きく影響を与えかねません。政治自体が、安部政権がノーコメントを貫いているように県民の反発を恐れ、史実に否定できない事態を招きつつあります。
 昨年の中学校教科書から「慰安婦」の軍関与削除されたように、戦前のファシズム、植民地支配、侵略虐殺行為を隠ぺいすることに血道をあげているといえましょう。
 沖縄戦の「集団自決」を否定できないため守護をあいまいにして軍とは無関係だとする意図はかくしきれません。
 私たち県民は25年前から米国々公文書館等から映像を取り寄せ戦場の悲惨、日本軍の虐殺現場、慰安婦等をありのままに上映してきました。玉砕した日本軍にはなかったが、米側は記録、沖縄人の聞き取り等最近多くの事実が公表されてきました。
 沖縄戦の実相を覆い隠す今回の文科省検定を断じて見逃すわけにはいきません。
 最大の激戦地となり、10数万の県民の命を奪った戦争の本質と日本軍の虐殺(集団死を含む)は絶対に覆い隠すことはできません。
 私たち沖縄県民は来年から実施される検定教科書資料公開を実施させ今夏の検定意見を怒りを込めて抗議し、直ちに撤回するよう要求します。
2007年4月19日

1フィート運動の会




 




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